歯周病治療の新たな可能性「ブルーラジカルP-01」
歯周病治療の現状と課題
重度の歯周病においては、歯周ポケットの深部、特に底部は、病原性の高い細菌が非常に活発に活動している領域です。これらの細菌は、歯を支える組織、すなわち歯周組織に深刻なダメージを与え、骨を溶かすといった破壊を引き起こすだけでなく、血流に乗って全身へと拡散する菌血症の引き金となる可能性があります。
そのため、歯周ポケット深部における徹底的な殺菌は、歯周病治療において極めて重要な要素となります。しかし、従来の歯周病治療では、外科的な手術を伴わずに、歯周ポケットの奥深くまで薬剤を到達させ、効果的に殺菌することは非常に困難でした。この点が、重度歯周病治療における大きな課題の一つとして挙げられていたのです。
ブルーラジカルとは?
「ブルーラジカル P-01」は、重度歯周病を対象とした非外科的治療法として、世界で初めて実用化された歯周病治療器です。その有効性は国からも認められており、厚生労働省の医療機器認証において、「歯周治療」「歯周炎」「歯周ポケットの殺菌」「スケーリング」といった具体的な治療目的が明記された、画期的な医療機器です。
ブルーラジカルが注目される理由
ブルーラジカルが今、歯周病治療において注目を浴びている理由はいくつか挙げられます。
①高い殺菌力
ブルーラジカルは、歯周病菌に対して非常に高い殺菌力を持ちながら、正常な細胞への影響が比較的少ないという特性があります。3%過酸化水素水と405nm青色レーザー照射による「ラジカル殺菌」という技術を活用し、短時間でプラーク内部の細菌を効果的に殺菌することが可能なのです。また歯周ポケット内に対して超音波振動とラジカル殺菌を組み合わせることで、口腔内細菌を高い確率で殺菌できるため、重度歯周病においても、外科的な処置に頼らずに歯を保存できる可能性を高める、新しい治療アプローチといえます。
さらに、 歯周病菌はバイオフィルムという細菌の集合体を形成し、薬剤が浸透しにくくなることで治療を困難にしているといわれていますが、ブルーラジカルは、このバイオフィルムを破壊する効果があるため、より深い部分の細菌にも作用し、治療効果を高める可能性があります。
②非外科的治療の可能性
従来の重度歯周病治療では、外科的な手術が必要となるケースが多くありましたが、ブルーラジカルを用いることで手術を回避または軽減できる可能性があります。
ブルーラジカルはこのように歯周病治療の新たな選択肢として、歯科医療関係者や患者様から大きな期待を集めているのです。
当院では日本歯周病学会 歯周病専門医が在籍しており、ブルーラジカルを用いた歯周病治療にも対応しております。重度の歯周病で長年悩まされている方、ぜひ一度当院までお問合せください。