歯周病菌と虫歯菌は、細菌の種類が違います

あなたは歯が丈夫だと安心していませんか?

「私は子供のころから歯が丈夫で、虫歯になったことがないんです!」
こんな風に、歯が丈夫で虫歯がないことを自慢に思っていた人が、あっという間に歯がグラグラになって、入れ歯になってしまうことがよくあります。

歯が丈夫だったはずなのに、なぜでしょう?
これは、体質が変わったわけでも、急に虫歯が進行したわけでもありません。
歯周病で、歯がグラグラになって抜けてしまったのです。

40代男性のレントゲン写真

これは、一度も虫歯になったことがないから、歯が丈夫だと思い込んで歯科検診を受けることもなく安心して過ごしていた方のレントゲンです。ある日歯ぐきが腫れていることに気付いたので歯科医院でレントゲンを撮ってみたら、歯周病によって骨が溶けてしまっていた、40代の男性です。

歯周病と虫歯は、原因となる細菌の種類が違います

虫歯や歯周病は、「虫歯菌」「歯周病菌」という言葉があるように、細菌が原因で起こります。虫歯になる細菌と、歯周病になる細菌は種類が違います。ですから、口の中に虫歯菌がいなくて歯周病菌がいる状態だと、この40代の男性のように虫歯にはなりにくいけれど、「歯が丈夫だから」と油断しているうちに、歯周病が進行して骨が溶けてしまうことがあります。

または、歯が悪いとあきらめていませんか?

また、こういう方もいらっしゃいます。
子供のころから虫歯が多かったから、歯が悪くなるのが当たり前だと思っている方。年をとったら、入れ歯になるのが普通だと思っている方。このように思っている方がほとんどなのではないでしょうか?

でも、たとえ虫歯になっても、虫歯が小さいうちに治して、しっかりとプラークコントロールをしている方もいます。下は、子供のころから何度も虫歯になったけれど、きちんとケアをしてきた40代女性のレントゲン写真です。

40代女性のレントゲン写真

私たちは生まれてくるとき――お母さんの産道を通ってくるときには、口の中に虫歯菌も歯周病菌もいません。

生まれた後で、お母さんやお父さんから口移しなどで虫歯菌をもらってしまうことが多いのです。(そのため、最近ではお母さんやお父さんから虫歯菌を移さないように保健所でも指導をしています。)また、子供が大人へと成長していく段階で、色んな人と交わって歯周病菌を移されてしまうのです。

菌に感染したとしても、予防を頑張るかどうかで人生が変わります

先ほども書いたように、虫歯菌と歯周病菌は別の菌なので、それらの菌の感染の有無、予防の頑張り方によって、

1.虫歯にも歯周病にもならない人
2.虫歯にはなるが歯周病にはならない人
3.虫歯にはならないが歯周病にはなる人
4.虫歯にも歯周病にもなる人
がいるのです。

虫歯はほとんどの方が20歳までの若い時期になり、それ以降は(決して発生率はゼロにはなりませんが、)年齢と共に発生率が減っていきます。一方歯周病は、20歳を超えた頃から増え始め、年々加速度を増して進行していきます。

30歳代の8割が歯周病にかかり、40歳を超えると、歯を抜く原因の9割が歯周病だと言われています。逆に言いますと、40歳以降では、歯周病にならないように気をつけていれば、9割は歯を抜かずにすむ可能性がグッと高くなるということです。

きちんと予防して、歯周病で苦労しない人生を送ってください

今まで歯医者さんで虫歯治療をたくさん受けてきた人は、虫歯で苦労をしてきたことを教訓に、しっかりと歯周病の予防を行なってください。歯周病では決して嫌な思いをしないように、早目に手を打って下さい。虫歯菌と歯周病は原因菌が別ですから、今きちんと治したり予防したりすることで、これから歯周病が悪化していくのを防ぐことができます。

虫歯で苦労してきた人は予防に対して前向きなので、効果的に歯周病を予防することができると思います。

一番問題となるのは、今までさほど虫歯もなく、自分は歯が丈夫だと安心しきっている人です。歯科で定期検診を受ける習慣もないでしょうし、正しい歯みがきもできていないと思います。(これまではそれで大丈夫だったのですから、仕方のないことだとは思いますが…。)でも、歯周病はあなたが気付かないうちに静かに進行していきます。気付いたときには症状が進行していて、最初のレントゲンのように、歯周病で泣くことになってしまうのです。

繰り返すようですが、虫歯と歯周病は原因菌が違います。虫歯は若い人の病気ですが、歯周病は成人になってから、年齢を重ねていくごとに悪化していく病気です。

虫歯でたくさん嫌な思いをした方も、あきらめないでそれを教訓にし、これから悪化していくであろう歯周病を予防する、「予防管理型歯科医療」を受けてください。

今まで虫歯になったことがなく、自分の歯に自信がある人も気を引き締めて、同じく「予防管理型歯科医療」を受けてください。

あなたの歯を守れるのは、あなただけです。
きちんと予防すれば、歯を守ることができます。
自分の歯に勝るものはありません。歯を失ってしまう前に、予防をしてください。

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