トップページ > 歯周病とは?
抜歯すると、咀嚼能力(食べ物をかむ能力)が著しく低下します。咀嚼は、脳を活性化し、消化を促進します。きちんと咀嚼(ごはんをよく噛んで食べること)しないと、あごも発達しませんし、唾液の出が悪くなってむし歯にもなりやすくなります。ごはんをよく噛むと、脳が活性化し、消化も促進してくれます。
日本歯周病学会(当院は学会認定の専門医です)の治療(保険治療)のガイドラインをベースに必要があればその枠を超えて話題の下記の治療(自費治療)を取り入れ、組み合わせ、安全に効果的に治療していきます。
歯は歯ぐき(歯肉)、歯根膜、骨(歯槽骨)などの歯周組織により支えられており、歯周病というのは、歯を支持している歯ぐき、結合組織、骨に起こる炎症を主要症状とする病気で、口の中の細菌による混合感染と考えられています。
お口の中が正しく清掃させないと、口の中の細菌が食べかすを分解し、歯の表面に膜(バイオフィルム)状の共同体であるプラーク(歯垢)を形成します。歯周病とはこのプラークが歯を支持している組織{歯肉、セメント質、歯根膜、歯槽骨}に炎症を起こし、徐々に進行し、歯肉付着部が崩壊しやがては歯の喪失に至る病気です。また、プラーク中の細菌の産生する酸は虫歯の原因にもなります。プラークは唾液中のカルシウムなどを取り込み、硬い歯石になります。歯石の上にはプラークが付着しやすく、歯石も歯周病の原因となります。



この歯周病の発症と進行にはさまざまな危険因子が関与しています。
歯周病の危険因子として、日常の生活習慣に由来するさまざまな要因があります。それらの要因の中でも喫煙、糖尿病、ストレスなどが重要な因子と考えられています。
歯周病を含む歯茎の病気は、世界で一番万延しており、世界人口の70%が何らかの歯茎の病気に侵されているようです。さらに約9億人の人々が深刻な健康障害を引き起こしうるリスク因子と考えられる重篤な歯茎の病気(歯周炎)に悩まされています。
脂肪細胞から分泌されるさまざまな生理活性物質(アディポサイトカイン)が歯周病を悪化させる可能性があります。
1.歯周ポケット内の細菌が直接血流にのって冠動脈へ到達し感染する説と、
2.細菌感染によって惹起された歯周炎の種々の炎症関連分子が間接的に冠動脈に作用する説とがあります。
サイトカインなどのメディエーター物質の関与、および産科器官への歯周病原細菌の直接的な感染の2つが考えられています。
閉経後女性では、エストロゲン分泌の低下により、発症した歯周炎の進行過程にかなり悪影響を及ぼすと考えられます。また、日本人のいくつかの報告から、閉経後女性の歯周病の罹患している患者さんでは、一般でのスクリーニング以上に骨粗鬆症の検出率が高く、発症した歯周炎の進行過程に影響を及ぼすことが考えられます。
自己免疫疾患および金属アレルギーは細菌感染に対する宿主側の感受性を高め、炎症性サイトカインが過剰に放出される環境にあるので、歯周病とこれらの疾患との間には相互作用があります。
古くから、糖尿病と歯周病の関連については多くの報告があり、糖尿病患者は健常者に比較して有意に歯周病を発症する頻度が高いことがわかっています。最近では発症進行した歯周病を治療する事で、糖尿病自体の血糖コントロールにも好影響を及ぼすこともわかってきました。歯周組織の創傷治癒遅延や、高血糖に伴う感染の助長などの機序で糖尿病患者の歯周炎の病因が説明されています。また、軽微な慢性炎症がインスリン抵抗性を惹起することで、歯周炎症が糖尿病の血糖コントロールに悪影響を与えるという説が提唱されています。
施設介護者や看護師による毎食後の歯磨きに加えて、週に1回の歯科医師もしくは歯科衛生士による専門的な機械的口腔清掃を2年間継続して行ったところ、肺炎の発生率を40%抑制できました。Yoneyamaら(1999年、2002年)口腔衛生状態が改善し、歯肉炎や歯周病の治癒が図られたことと、毎日の口腔ケアによって口腔機能と嚥下機能の改善が図られたことによると考えられます。
最近歯周病と深刻な健康障害の研究で口腔細菌が血流内に入り込み体内をめぐることが明らかになってきました。サイトカインの生成を含む口腔細菌に対する身体の反応は、心臓疾患、糖尿病の悪化、肺炎やその他の呼吸器疾患、脳卒中、さらに低体重児早産など深刻な全身疾患を引き起こす危険因子が高いということが、近年の研究結果で報告されています。
・ 脳卒中:2倍
・ 慢性呼吸疾患:2〜5倍
・ 冠動脈疾患:2倍
・ 低体重児早産:4〜7倍
・ 糖尿病:2〜4倍
倍率のデータは、[Proceedings of Periodontal-Sistemic Connection: A State-of-the-Science Symposium] に掲載の記事より引用