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タバコで歯周病が悪化します

歯周病の危険因子

歯周病には、かかりやすい人とかかりにくい人の個人差があります。

この理由は、細菌と個体の免疫応答の違いや遺伝的背景の差などによるものと考えられています。

いずれにせよ、歯周病の危険因子をできるだけ排除して少なくすることが大切です。歯周病の危険因子は、全体的因子と局所的因子の大きく2つに分けられます。

抵抗力の低下

最大の危険因子『タバコ』

歯周病の危険因子の中でも、タバコが最大の危険因子であることが、アメリカの研究者らによって明らかにされました。

歯周病を悪化させる2種類の歯周病原菌と、喫煙、糖尿病、年齢などの危険因子を調査項目に選んで調べたところ、ヘビースモカーほど、歯周組織の崩壊が急速に進むという結果が得られたのです。

タバコのニコチンによる作用で歯周病が悪化

危険因子
タバコは三大有害物質(ニコチン、タール、一酸化炭素)をはじめ
約200種類もの有害物質が含まれています。

血管を収縮・・・ニコチンには強力な血管収縮作用があります。そこで歯ぐきが炎症を起こしても出血が抑えられ、歯周病の症状である出血が隠されてしまうため、るので、気づかないうちに症状が進行してしまいます。

歯根面への付着・・・歯根面のセメント質とよく結びつくため、スケーリングやルート・プレーニングなど歯周治療の効果を台無しにしてしまいます。

抵抗力の低下・・・一酸化炭素はニコチンとともに免疫機能を低下させ、歯周病への抵抗力も下がるので、間接的に歯周病を悪化させます。

不快な外観・・・タールは歯の露出面に黒褐色に沈着し、不快な外観を作りだします。何よりもタールは有名な発ガン物質です。

タバコと歯の喪失

1993年厚生労働省(旧厚生省)の調査によって、喫煙者の歯は、時期的にも早く、本数も多く失われることが、統計的にも明らかになっています。

健康を損なうタバコ

WHO(世界保健機関)の調べによると、タバコに関連した病気で死亡する人は1999年に400万人でしたが、2000年には20万人増え、420万人になっています。そしてこのままの状態で推移すれば、21世紀のはじめの20年間に1億5000万の人の命がタバコによって失われ、そのうち約70%を発展途上国の人々が占めるだろう、と予測しています。

現在、先進諸国ではタバコを吸う人が次第に少なくなっています。日本でも長期に見ると、喫煙総人口は一時期を除きゆるやかに減少しています。

しかし「喫煙と健康問題に関する実態調査」(1999年、厚生労働省・旧厚生省)によるといまだに3363万人もの人がタバコを吸っています。成人の喫煙率は、男子で52.8%女子で13.4%と先進諸国の中では非常に高い率を示しています。とくに若い女性に喫煙者増えているのは憂うべきことです。

毎日の喫煙によるガンの死亡危険度

毎日の喫煙によるガンの死亡危険度

タバコはさまざまなガンの原因になり、とくに口腔ガン、食道、喉頭、そして肺ガンによる死亡危険度がたいへん高くなります。

また胃ガン、肝臓ガン、膵臓ガンなどでも、弱い因果関係が見られます。さらに大腸ガンや乳ガンなど、これまで関連がないと考えられていたガンについても、最近では関連があるのではないかという議論があります。

タバコは発ガンの原因になるばかりでなく、身体にさまざまな悪影響を及ぼします。ハーバード大学とWHOが1997年に発表した「人類の健康を脅かすキラー・ベスト10」では、タバコが12.1%と、先進国の病気と死亡の原因ベスト10の第1位に上げられています。

タバコは先進国での病気と死亡の原因No.1

タバコは発ガンの原因になるばかりでなく、身体にさまざまな悪影響を及ぼします。ハーバード大学とWHOが1997年に発表した「人類の健康を脅かすキラー・ベスト10」では、タバコが12.1%と、先進国の病気と死亡の原因ベスト10の第1位に上げられています。

タバコは先進国での病気と死亡の原因No.1

おもな生活習慣病タバコは先進国での病気と死亡の原因No.1

先進国では、生活習慣病と呼ばれるさまざまな病気にかかって死亡する率がますます高くなっています。タバコが病気と死亡の原因第1位になる理由は、タバコがすべての生活習慣病に共通して危険因子にあげられているからです。

ガン、虚血性心疾患、脳血管障害、動脈硬化、高血圧、糖尿病、骨粗しょう症、歯周病、ほか慢性気管支炎や気管支喘息などの呼吸器系の病気や、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの消化器系の病気にかかる率も高めています。

タバコが歯と口腔に与える影響

タバコは、歯と口腔にも大きな影響を与えます。まず口腔・咽頭ガンの発生率が3.0倍になるほか、歯周病(歯ぐきの病気)にかかる率も高まり、しかも重症に進行する率が5〜7倍になるというデータもあります。さらに口臭の原因になったり、歯を汚したり、味を感じる味らいを刺激して食べ物の味わいを妨げる原因になったりします。

タバコと口腔癌

おもな生活習慣病タバコと口腔のガンには、密接な関係があります。

口腔ガンは、喫煙者に比例するように男性が女性の3〜4倍も多くなります。口腔ガンの中で最も多く見られるのが、舌ガン(62.9%)で、次が口腔低ガン(11.9%)になっています。

そのほか、歯肉や口蓋、口峡部、唾液腺、頬粘膜などにもガンが発生します。口腔のガンは、潰瘍や細胞の異常増殖、白色病変、粘膜の異常などの変化として表れますが、比較的見つけやすいところに発症するので、異常を感じたらすぐに歯科医師に見てもらうようにしてください。

写真で見る主な口腔ガンの例
舌癌
●舌ガン
歯肉癌
●歯肉ガン
口蓋ガン
●口蓋ガン(上顎)
頬粘膜口角癌
●頬粘膜口角ガン

タバコは、周りの人にも悪影響を与えます

タバコの煙には、4000種類以上もの科学物質が含まれていて、40種類以上の発ガン物質や発ガン促進物質があります。有害物質の代表的なものが、ニコチン、タール、一酸化炭素です。

タバコの煙は、喫煙者が吸い込む主流煙と、火がついている部分から立ち上がる副流煙に分けられます。

主流煙は酸性ですが、副流煙はアルカリ性で刺激が強く、目がチカチカしたり、喉が痛くなったりします。自分の意志と無関係に、周囲の人がタバコの煙にさらされ、煙を吸わされる事を受動喫煙あるいは間接喫煙といいます。

副流煙

  • 奥さんへの影響
    夫が多量にタバコを吸う場合、奥さんは、自分が少量の喫煙をしたのと同じ程度の肺ガンの危険性があるという結果が出ています。
  • 子どもへの影響
    親がタバコを吸う場合、およそ80%の子どもの歯肉に、黒ずみが見られるようになります。
  • 赤ちゃんへの影響
    妊婦は自分がタバコを吸わなくても、死産や早産、流産の危険が増し、さらに低体重児や奇形児が生まれる可能性が高くなります。

タバコを吸う人と吸わない人の口の中

タバコを吸う人 タバコを吸わない人
タバコを吸う人の歯
歯肉が黒く、歯の表面にタールがついて汚れています。
タバコを吸わない人の歯
歯肉がピンク色で、ひきしまっています。
タバコを吸う人の上顎
口蓋粘膜に白い隆起が多くできています。
タバコを吸わない人の上顎
歯の表面が白く輝いています。
タバコを吸う人の舌舌は舌苔がついています。口臭の原因にもなります。 タバコを吸わない人  舌舌は薄い紅色をしています。
  • タバコをやめれば、ほぼもとの口に戻ります

副流煙

参考サイト
特定非営利活動法人 日本歯周病学会 http://www.perio.jp

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